“動かせるウェブ”が価値になる時代へ──住友商事イノベーションラボの運用改善に学ぶ
- 平川 亮二
- 5月1日
- 読了時間: 3分
はじめに:技術が進んでも、変わらない課題
「ウェブサイトの立ち上げや更新に時間がかかる」
「現場主導で改善できる体制がない」
「コンテンツの更新ひとつにも毎回外注・コストが必要」
「社内の承認フローが複雑すぎて、公開が遅れる」
こうした声は、今もなお多くの企業で聞かれます。特に大企業においては、情報発信や社内調整のスピード感に課題を感じる現場担当者も多いのではないでしょうか。
住友商事の事例:変えたのは“運用の仕組み”
実はこの課題、2023年にITmediaで紹介された住友商事の事例でも取り上げられていました。同社のイノベーションラボ「MIRAI LAB PALETTE」では、ノーコードツール「Wix」を活用して、既存サイトの運用体制を“自分たちで動かせる仕組み”へと再構築。その結果、スピードと柔軟性を両立したウェブ運用が実現されました。

2025年の今も、同じ課題が残っている
この取り組みから2年が経過した2025年現在。生成AIや自動化ツールが広がる一方で、「ウェブ運用の基本的な課題」は多くの現場で依然として解決されていないのが実情です。
たとえば、次のような課題が今も多くの企業で見られます。
サイト公開や更新に時間がかかる
コンテンツ修正のたびに外注や稟議が必要
現場からの改善提案が、実装にまでつながらない
社内の承認フローが複雑で、手戻りも多い
これは単なる“技術”の問題ではありません。 ウェブ運用の「体制」「仕組み」「意識」の課題なのです。
「動かせるウェブ」がもたらす変化
MIRAI LAB PALETTEでは、Wixというノーコードツールを活用することで、ウェブサイトの更新・管理をエンジニアに依存せずに進められるようになりました。
これは「ウェブ運用=専門部署がやるもの」という従来の構造を変え、担当者自身が“運用の主体者”になるための仕組みづくりと言えます。
WixerDesignの役割:動かせる仕組みまで支援する
WixerDesignは、こうした自走型や伴走型の運用設計にこそウェブ制作会社の役割があると考えています。
見た目に優れたサイトを制作することはもちろん、その先の「どう育てていくか」「どこまで社内で回せるようにするか」までを見据えて設計する。そこまで含めて、私たちの支援スタンスです。
事実、Wixのようなノーコードツールであっても、企業のブランド性やガバナンス、デザインルールを担保しながら運用し続けるには、相応の設計と並走が不可欠です。その土台があるからこそ、現場は「迷わず、素早く、正しく」ウェブを活用できるようになります。
まとめ:変わるべきは、見た目ではなく“向き合い方”
2025年の今も、住友商事のような“動かせるウェブ”の仕組みづくりが多くの企業で求められています。
変わるべきは、ウェブの見た目よりも、ウェブとの付き合い方そのものなのかもしれません。
ウェブが変われば、現場が動く。 WixerDesignは、そんな現場の背中を押す存在でありたいと考えています。
参考サイト:
「IT mediaエンタープライズ」 https://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/2308/25/news011.html